南山城学園職員インタビュー

どこまでもまっすぐな現場の声
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フクシをこえてけ座談会

福祉について、本気で語りあいました

遠慮なし。タテマエなし。結論なし。
3人の若手職員が語る、フクシをこえてくホンネトーク。

メンバープロフィール
  • 勝本 真由さん事務職員/2017年入職/法人本部 事務局 企画広報課

    小学校教諭をめざしていた在学中、クラスで居づらさを感じている子どもたちに寄り添いたいと福祉分野へ。南山城学園に入職後、4年間の現場経験を経て、法人本部の企画広報課へ異動。現在は、福祉業界で働きたい学生に寄り添いながら、自身の夢である相談支援員もめざしている。

  • 浦野 羽菜さん生活支援員/2021年入職/障害者支援施設 魁

    大学時代、ボランティアで訪れたフィリピンの孤児院で出会った子どもたちとの交流をきっかけに、福祉の道へ歩み出す。入職後は障害者支援施設「魁」に勤務。障害のある人の可能性を広げ、誰もが生きやすい地域をつくっていきたい。その想いを胸に、現在、社会福祉士の資格取得をめざして勉強中。

  • 村上 邑弥さん生活支援員/2017年入職/障害者支援施設 円

    臨床心理士を志して京都の大学へ。その間、アルバイトで経験した障害者福祉の仕事をきっかけに南山城学園へ。利用者さまとの関わりやふれあい、楽しいことのお手伝いが自分自身の楽しみにもなった。「福祉職はよろずや」をモットーに、枠にとらわれないスタンスで現場に臨んでいる。

  • 「福祉」はあとからついてくる。
    村上:入職してから5年が経ちますが、どんどん“福祉の仕事をしている”感覚がなくなっているように感じます。

    勝本:私たちが現場でやっていることは、人と人とが関わるうえでの“あたりまえの連続”ですからね。困っている人がいたら手を差し伸べる。助け合いながら生きていくという、ごくごく自然な営みがベースにある。だから、「福祉を学んだ人が福祉をする」というイメージがまだまだあるようですが、これは本来の福祉とは相当かけ離れた誤解なんですよね。

    浦野:私は福祉学部出身ではないのですが、大学生の頃から「誰かのために何かがしたい」という想いがずっとありました。その想いをきっかけに、フィリピンの住宅建築のボランティアに参加したんです。大人も子どもも、貧しい人もそうでない人も、さまざまな背景をもちながら、一緒になって家づくりを手伝う姿に心を奪われました。当時の私は「福祉」という言葉を意識していませんでしたが、今思えば、あの光景が自分にとっての“福祉そのもの”だったんだなと思っています。

    村上:わかります。どんな人も楽しく生活できる社会になってほしい。そんな想いからはじまり、想いを実現するために動いていたら、気がつけば「福祉」という分野にたどり着いていた。そこが、3人とも共通していますね。

    浦野:そうですね。福祉というのは、「心」なんだと思います。利益ではなく、人の幸せを一番に考えること。その気持ちのすべてを、福祉と呼ぶことができるのではないでしょうか。

    勝本:そうですね。当然といえば当然なんですが、日頃働いていても「今、福祉やってるな〜!」と思うことなんてほとんどないですもんね(笑)

    村上:むしろ「あ、そういえば福祉の仕事をしてるんだった」と思い出すくらい(笑)それほどカタチのないものでもあるし、逆に言えば、ものすごく多様なカタチをしているものでもあると思います。
  • 「人と関わることが好き」の本当の意味
    勝本:障害者支援施設で働きはじめた頃は、利用者さまに「何かしてあげないと」という想いが強くて、「できないことを助ける仕事」と無意識的に捉えて行動していたように思います。でも、私自身も利用者さまに助けられることが多く、助ける・助けられるという図式では測れない仕事だということに気づきました。それよりも、もっと簡単なこと。おいしい、嬉しい、楽しい、心地いいなど、そういう気持ちになってもらうには、どうすればいいかを考える仕事なんだって。

    村上:そういった利用者さまにとってのより豊かな生活のためなら、どんなことを仕事にしてもいいんですよね。だから僕は、福祉の仕事は「よろずや」だと考えているんです。生活のお手伝いはもちろんですが、農福連携なら農家として、カフェの運営ならウェイトレスとして、祭りを企画する際はイベンターとして、いろんな姿で利用者さまのプラスになることをしていく。それが、福祉の仕事でお金をもらっている理由なんじゃないかなあ。

    浦野:仕事として福祉をしていると、人生に休憩や休日がないことを実感します。つまり、「福祉を仕事にする」こととは、人の人生に寄り添う責任が持てるかどうか、だと思うんですよね。福祉の求人でよく見かける「人と関わることが好きな人、大歓迎!」といった言葉の本当の意味は、ここにあるような気がします。本気で人が好きかどうかというところに。

    勝本:確かにそうかもしれませんね。私たちは、人に寄り添うプロフェッショナル。本気で利用者さまの人生に関わっているからこそ、利用者さまやご家族から「あなたと出会えてよかった」と言ってもらえたときの気持ちは、言葉で言い表せない感動があります。
  • 職員の多様性が、福祉に化学反応を起こす
    浦野:私は、福祉系の大学出身でないこともあり、福祉の現場に対して閉鎖的なイメージを持っていました。資格がないと就職できないんじゃないかとか。ですが、南山城学園は違いました。

    村上:そうですね。南山城学園には、福祉以外を学んできた人も多いですよね。いろんな畑からやってきた人がいるからこそ、「よろずや」は成り立っているのかなと思います。

    浦野:その多様性が、南山城学園の魅力ですね。お互いに学んできたことが違うからこそ、教え合い、新しい学びとなり、それぞれの強みがあるから助け合える。どんな人でも福祉に関わることができるし、私も南山城学園を知り、福祉に関わりたいと思うようになりました。

    勝本:利用者さまの幸せを追求していくと、どうしても福祉施設の内だけでは限界が生じてきます。そのときに、いろんな分野から職員が集まっていることは、法人としての大きな強みでもありますよね。

    村上:もっと地域へひらいていきながら、「えっ、福祉の仕事ってそんなこともしてんの!?」ということも、どんどん仕掛けていきたいですね。
  • 福祉の心を広げる仕掛け人へ
    勝本:私たちは、利用者さまや地域のお困りごとに対して、真っ先に手を差し伸べられる環境にいます。コロナ禍で休校になり、昼食の準備に困るご家庭に、いち早く「100円弁当」を販売できたことは、南山城学園の良さが発揮された活動でもありました。

    村上:僕が所属する「円」では今年度、利用者さまと日々作業している堆肥づくりの体験会を、地域の小学生を対象に実施しました。作物を元気に育てるための堆肥から、小学生たちのさまざまな学びにつながれば嬉しいですね。

    勝本:堆肥づくりをはじめとする農業との連携に加えて、工業との連携もスタートしました。「KOUFUKU連携プロジェクト」といって、ロボットを利用者さまの作業現場に導入し、作業のしやすさも報酬も満たされることをめざす取り組みです。従来の福祉の分野だけにとどまらず、さまざまな業種・業界と連携していくことで、福祉が特別でないものとして人とつながっていく。その仕掛け人として、私たちにできることはまだまだあると思っています。

    浦野:私もその一員になれるよう、これからももっと自由に福祉の考え方を広げていきたいと思います。そして、業界や大学にかかわらず、さまざまな年代や背景を持っている人たちにも、どんどん発信していきたいですね。誰かのために何かしたい、社会をよくしたいと思っている人は、近年増えてきているように感じます。そんな人たちが関わりたくなるような活動を発信していくことで、誰もが暮らしやすい社会をつくっていくこと。その実現に向かう私たち一人ひとりの一歩が、「フクシをこえてけ」という気持ちなんだと実感しています。
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