「ありがとうと言われることが、やりがいです。」
福祉の仕事の紹介で、よく目にする言葉ですが、
正直綺麗ごとじゃないの?と思っている人もいるのではないでしょうか。
「ありがとう」の語源は、「めったにない」「めずらしいこと」を意味する
「有難い」が転じたものと言われています。
また、仏教では生命の驚きと感動を表していたのだとか。
実際、福祉の仕事というのは命と向き合うお仕事なので、生命の驚きと感動の連続です。
昨年末、ある利用者様が天国に旅立たれました。
普段からクールな方で、「さようなら!」へのお返事は、いつも手を少し上げるだけ。
私がお会いした最後の日、同じように帰り際にご挨拶をしたら、
その日は手を振ってくださったんです。
今思えば、もう会えないことを分かっていらっしゃったような…。
だから、丁寧なお別れをして下さったのかと思うと、胸がいっぱいになります。
「また明日ね」が言い合えること、
新しい朝をみんなで迎えることがこんなにも有難いのかと、
この仕事を通して感じることができました。
だからこそ、利用者様と過ごす時間の一瞬一瞬を大切に過ごしたいと思います。
もちろん、めったにないような珍事件も起こります。
そして、生命の感動にも出会えます。
どんなお仕事よりも身近に、「ありがとう」を感じられるお仕事です。
(生活支援員 佐古田 美穂)
-
ありがとうの意味~「また明日ね」と、新しい朝を迎える有難さ~